・おうち英語を続けてるけど、子どもの成長が見えなくて不安。
・今のままの方法で良いのか、分からなくなってきた。
など、英語育児やおうち英語で「今の子どもの英語力を知りたい」と悩んでいる方のために、
この記事では、
家庭内で子どもの「英語力を見える化」する方法
について解説します!

二人娘とおうち英語に取り組む、元世界バックパッカー夫婦。
📚日英絵本2000冊所有、図書館好き
🌎TOEIC900超、海外渡航80カ国超
📖年間読書100冊、育児書150冊読破
🧒🏻👧🏻娘(6y4y)プリインターDWEなし
100以上の事例を元に「おうち英語」スタート。開始数ヶ月で発語し、5歳で「ネイティブ小3レベル」のリーディング力に。二人とも着実にバイリンガルに育ちつつあります。

はじめに:おうち英語で挫折しないために

今回の記事を書こうと思ったのは、「子どもの成長が見えない中で英語育児を続ける」のは難しく、挫折するケースも多いからです。
子どもが「英語を習得する」までには、数ヶ月〜数年という時間がかかりますし、「4歳の壁」、「小学校の壁」、「9歳の壁」などと呼ばれる時期を親子で乗り越えていかなければなりません。

このような理由から、子どもが歳を重ねるごとに、おうち英語を断念する家庭が増えていきます。
そこでこの記事では「子どもの成長を見える化」して親のモチベーションを保つ方法をご紹介します。
子どもの「成長を見える化」する5つの方法

おうち英語を続けていると、「子どもの英語力がどこまで身についているのか分からず、モヤモヤする時期」を必ず経験します。
そんな時は「焦らずに待つ」というのが、英語育児に限らず、子育てにおける鉄則と言われています。
サイレントピリオド(沈黙の期間)という言葉があります。しかし「黙っている」といっても、何もしていないわけではありません。外からは見えませんが、頭の中では猛烈な勢いで情報の整理と蓄積が行われているものです。
楽しい「子ども英語」はなぜ身につかないの?/松井義明(著)
焦らないでしばらく、読み聞かせをしてみてください。
そのうち、キリがないほど「自分が言いたいこと」をペラペラと話すようになるものです。
ですが、そうは言っても「やっぱり子どもの成長度合いは気になってしまう」もの。
そこで、ここでは「子どもの成長を見える化」する方法を5つご紹介します。
- 「読書スピード」を目安にする
- 「課題図書」を設定する
- 「オンライン英会話」を活用する
- 「英語アプリ」を活用する
- 「検定試験」を受験する

特に1番目の「読書スピード」は、子どもに気づかれずにこっそり成長を確認する事ができてオススメです。
1.「読書スピード」を目安にする


一つ目は、「読書スピードを目安にする」という方法です。
子どものリーディングレベルは、読書スピード(1分あたりに読む語数)を目安にチェックすることができます。
日常のレベルチェック


「読書スピード」には、音読と黙読の2つがありますが、後者は測るのが難しいので、我が家は前者を用いて確認しています。
方法としては、子どもが絵本を「音読するのにかかった時間」と「読めた語数」から計算する方法です。
音読スピード = 「正しく読めた語数」÷ 「所要時間」
*単位はWCPM (Words Correct Per Minute)
語数は「誤読」や「読み飛ばし」を除いてカウントする必要があります。
→動画を撮っておくと、所要時間も合わせて確認できるのでオススメです!
そして、この「音読スピード」を次のような目安と比較することで、子どもの「大まかなリーディング力」を知ることができます。
音読スピード
また、以下を「おうち英語の中間ゴール」として考えておくと、目標が立てやすいと思います。
- 音読で110-130単語/分、黙読で158〜220語程度。
(ネイティブの小学3, 4年レベル)
- Oxford Reeding Treeのステージ8(単語数900〜1000語)を10分程度で音読できる。
世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)
一方で、上記の方法だと「どこまで読解できているか分からない」「絵本のレベルとチェックしたい学年がマッチしていない」などの要因で精度が落ちます。
ですので、より正確に知りたい場合は、次に解説するような方法で「もう一工夫」する必要が出てきます。
より正確に測りたい場合


より正確にチェックをするために、我が家で行なっているテスト方法を紹介します。
手順は、米国の学校で使われる評価方法をベースにしています。



少し複雑な内容になりますので、読み飛ばしていただいてもOKです。
気になる方は「下のタブ」から読んでみてください。
「テストの実施方法」はここをタップ!
テストの実施方法
まず、「普段読んでいる本」のレクサイル指数などを元に、「何年生の判定」を行うかを決めます。
例:普段 Lexile 420–820L を読んでいれば、G2かG3の判定にトライ。(G2 = ネイティブ小2)
学年バンド(G = 学年、CCR = 高卒) | テキストのLexile範囲(目安) |
---|---|
G2–G3 | 420–820L |
G4–G5 | 740–1010L |
G6–G8 | 925–1185L |
G9–G10 | 1050–1335L |
G11–CCR | 1185–1385L |
出典:Common Core State Standards「Text Complexity Grade Bands(2015)」


- テストするグレード相当の文章を準備する。
- 本やWebページの抜粋、もしくは生成AIで作成。
- 説明文が好ましい。
- 語数はグレードにもよるが、最低でも160語。
- 子どもが初見の文章を用意する。(2回以上テストする場合は、文章を複数用意する。)
- 準備した文章のレベルを確認する。
- ATOS Analyzer(無料)にアクセス。
- 準備したテスト文章をコピペし、「Submit text for analysis」のボタンを押す。
*レクサイル指数にも同様のツールあり(有料)




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- 表示された表の中から「ATOS level」の数値を確認。(左の表)
- 結果を下にスクロールすると表がありますので、ATOSレベルがテストしたいグレードのMiddle(50th percentile)付近*であればOKとする。(右の表)
*判定基準は、ATOS levelが「Middle × 0.9 以上」かつ「Top(75 percentile)を超えない」こととしました。
- 子どもに準備した文章を1分で音読してもらう。
- 1分間で読めた「正読語数*」をカウントする。
*誤読(置換・脱落・3秒以上の詰まりなど)した単語はカウントしない。
*手順はDIBELS 8に準拠
- テスト文章を元にした、理解度確認テストを作成する。(6題程度)
- クイズは「主旨・重要詳細・文脈語彙」などに関する出題とし、英文で作成。
*作り方のガイドはこちら(英文)
*自分で作るのが難しければ、テスト文章と上記のガイドを生成AIにインプットするのが楽。 - 「音読(ORF)」→「同じ文章をもう1度黙読」 → 「クイズ実施」とする。
- アメリカで実施される多くの読書力評価では「ORF+読解テスト」という構成で実施されます。(流暢に読めていても内容が理解できていない可能性があるため。)
- 例えば「DIBELS8 」では「Maze」という穴埋め形式の理解度確認が行われますが、クイズ制作の難易度が高かったので、我が家では「同テキストを再読→TDQ(テキスト依存質問)」を代用しています。
- 「音読スピード」の算出
→ WCPM = 正読語数 ÷ 時間(分) - 「正確性」の算出
→ Accuracy = 正読語数 ÷ 総語数 × 100 (%) - 「理解度」の算出
→理解度 = クイズの正答数 ÷ 出題数 × 100 (%)
前のステップで計算した指標と基準値を比較し、すべての指標が基準値をクリアしていれば合格とする。
- 「音読スピード」:下表の「中央値×0.95」 以上であること。(Hasbrouck & Tindal (2017) のORFノーム:下表)
- 「正確性」:Accuracy > 96%以上(DIBELS 8準拠)
- 「理解度」:クイズの正答率 > 80%以上
音読スピードの基準
学年 | 中央値 | 中央値 × 0.95(基準) |
---|---|---|
G1 | 60 | 57 |
G2 | 100 | 95 |
G3 | 112 | 106 |
G4 | 133 | 126 |
G5 | 146 | 139 |
G6 | 146 | 139 |
テスト実施時の注意点


最後に、テストをする際に「私たちが特に気をつけたポイント」についてですが、
子どもが気乗りしなかったり、嫌がったら実施しない。
ことを意識しました。
例えば、テストは長女が気乗りする日を何日も待ってから実施しました。
(結果的に洗面所の踏み台の上で回りながら音読することになりましたが🤣)
テストを実施することで子どもが英語嫌いになったら本末転倒ですので、親も遊びの延長だと思って「面白い文章を読んで、楽しいクイズをする」ぐらいの気持ちで臨むことが大切だと思います。


2.「課題図書」を設定する


2つ目は、「課題図書」を設定して、それを目安にする方法です。
例えば、次のように「英検の級に対応するレベルの絵本」を本棚に置いておいて、子どもが読めているかを確認する方法です。
楽しい「子ども英語」はなぜ身につかないの?/松井義明(著)
- 3級レベル:Ricky Ricotta’s Mighty Robot [By Dav Pilkey]
- 準2級レベル:Magic Tree House: Dinosaurs Before Dark [By Mary Pope Osborne]



こちらの本に、英検のレベルに対応した詳しい絵本リストが掲載されていますので、参考にしてみてください。
他にも、「ハリーポッターの原書を読めるようになる!」など、特定の本を多読の最終ゴールに設定している家庭も多いです。
これらの読書の様子を確認する方法は、子どもにかかるストレスが少ないのでオススメです。
3.「オンライン英会話」を活用する


3つ目の方法は、オンライン英会話を活用するというものです。
たとえば、オンラインで様々な分野の学習ができる「Outschool」 では、「ネイティブ講師が英語レベルをチェック」してくれる専用クラスがあります。


オンライン英会話を利用するメリットとしては、以下のようなものがあります。
✓ 経験あるネイティブ講師にレベルをチェックしてもらえる
✓ 後から録画でレベルチェックの様子を確認できる
✓ 次の学習ステップの具体的提案をしてもらえる



Outschoolで「English Assessment for ESL」などのキーワードでクラスを探してみてください。
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4.「英語アプリ」を活用する


4つ目は、「子ども向け英語アプリ」を活用する方法です。
例えば、私たちも利用している「トド英語」は、始めに「レベルチェック」があり子供がゲーム感覚で遊んでいるうちにレベルを確認することができます。



お子さんの年齢や性格にもよると思いますが、オンライン英会話よりも簡単にできる場合も多い方法です。
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クーポンの内容
(1)通常7日間の無料体験に7日分が追加され、合計14日間の無料体験が可能になります。
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5.検定試験を受験する


5つ目は「英検などの資格試験を受験する」という方法です。
英検を受験するメリットとしては、結果が明確なので親の安心感や子どもの達成感につながる点でしょうか。
一方で、受験前後の子どものモチベーション管理をしっかりしておかないと、その後の英語育児に支障が出るリスクが比較的高いので注意が必要です。
考えられるリスクとしては、大きく以下の二つがあります。
- 試験合格が目的化し、「将来使える英語力を習得する」という本来の目的を親が見失ってしまう。
- 最低限の試験対策はする必要があるので、子供が「英語を楽しくない」と感じて英語離れが起こってしまう。
英検にも上手な使い方、残念な使い方があります。特に気をつけたいのが「ちょっとでも早く◎級に」という、いわばスピード・シンドロームです。
英検のような到達型試験の場合、試験に受かることばかりに目がいって(・・中略・・)当たり前のことが、見失われがちになります
楽しい「子ども英語」はなぜ身につかないの?/松井義明(著)


このようなリスクを考えると、「子どもの英語力を確認する」という目的での受験はあまりオススメできませんが、「子供自身が受けたい」と言い出す場合もあるかと思います。
そういったケースでは本人の気持ちを尊重して、以下のような点に十分注意しつつ受験準備を進めていけば良いと思います。
英検を受けさせるのは小学生からが良いでしょう。
英語の資格試験も学校のテストと同じ感覚で受験することができます。初めて子どもに英検を受験させる場合、また就学前の子どもに英検を受験させる場合は「合格することが大前提」です。
就学前の子どもにとって英語は「遊びの延長」であることが理想です。
世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)
テストのための英語になると、英語学習が楽しくなくなる(ことがある)ので注意してください。
さいごに:実践するのは難しい、でも「ベストな確認方法」


今回は「家庭で子どもの英語力を確認する5つの方法」について書いてみました。
最後に、「実践するのは難しいけど、これがベストと考えられる確認方法」について書いて終わりにしたいと思います。
私たちの考えるベストな方法。
それは、
英語オンリーの環境の中で、子どもが自らコミュニケーションを取りたくなるような状況を作る
ことです。


例えば、
✓ 好きなゲームを、外国人と一緒にオンラインプレイする
✓ 外国人コミュニティの中で、自分の趣味を楽しむ
✓ 海外旅行先で現地の子供と一緒に遊ぶ
などです。
どれも実践するのはなかなか難しいですが、子どものリアルな英語力を知れる方法だと思います。
わが家の娘たちも、長女が6歳になるまでにそのような経験を2回することができたので、また別の記事で紹介できればと思います。



そのうちの一つをインスタで紹介しています。
面白いエピソードなので、ぜひチェックしてみてください。