英語育児でやりがちな「親のNG行動」【12選】

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おうち英語をやっていても「なかなか思うように進まない」ことって、ありますよね??

実は、その原因は「子どもではなく親の方」にある事も多い、と言われています。

そこで、この記事では、

・おうち英語を進める際の注意点があれば知っておきたい。
 
・子供がおうち英語を嫌がるようになってしまったので、何に気をつけたらいいのか知りたい。

など、

おうち英語を進める上で、親が注意すべきポイントを知りたいという方のために

おうち英語で親がやりがちなNG行動12選。

を、できるだけシンプルに分かりやすく解説していきます。

この記事を書いている人

元世界一周バックパッカーの理系・共働き夫婦。

TOEIC900超。海外渡航80ヵ国超。絵本所有2000冊超。年間読書数100冊超。
 
100以上の事例を徹底リサーチして「おうち英語」スタート。開始数ヶ月で発語し、着実にバイリンガルに育ちつつある二人娘と、英語のある生活を楽しんでいます♪
 
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▷子どもの成長記録

目次

はじめに:親がやりがちなNG行動まとめ【12選】

この記事では、おうち英語で親がやりがちな行動や注意点を紹介します。

全部で12つあるNG行動は、「知っていれば対処できるポイントばかり」ですが、子供のモチベーション低下につながるものも多いので注意が必要です。

「すごいね!」と褒める

NG行動の一つ目は、子供が何かを達成できた時に「すごいね!」という誉め方をすることです。

これは、おうち英語というより「育児における注意事項」になりますが、とても大切なポイントなので最初に紹介しようと思います。

このポイントは、ドゥエック博士とミューラー博士(1998)の研究が有名ですが、例えば子供が自転車に乗れるようになったときに、「すごいね!」、「さすが〇〇ちゃんだね!」といった誉め方をしてしまうと、様々な問題が生じると言われています。

4つの問題があります。

1|「ほめられ依存症」になる
2|興味を失う
3|チャレンジ精神が下する
4|モチベーションが低下する

自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方/島村 華子 (著)

例えば1番目の「褒められ依存症」でいうと、お菓子などのご褒美を与えているのと同じで、「ほめてもらう」のが目的になってしまう状態です。

また、2番は「ほめてもらう」事が目的化することで、今やっていることがつまらなくなってしまうのです。

ですので、子供が何かできるようになった時は、「すごいね!」ではなく、「〇〇ができたね!」と、事実をそのまま褒めたり、努力の過程を褒めると良いと言われています。

たろ

例えば自転車の例であれば、「一人で自転車に乗れるようになったね!」とか「頑張って最後までチャレンジしたね」などです。

るみ

心から本当に「スゴイ!!」と思った場合は我慢する必要はなく、過剰にならないよう後から他の褒め方でフォローすればOKです。

「英語←→日本語」に翻訳して教えてしまう

これもやりがちな行動ですが、「ネコは英語でCatだよ。」とか、「Trainは電車っていう意味だよ。」という教え方をすることです。

なぜ日英の変換がダメなのかというと、英語を英語で理解する「英語脳」を子供が習得する機会を奪ってしまうからです。

同じように「これはリンゴよ。英語では apple」と、日本語と英語をミックスして教えるのもNGです。

子どもに英語を教える原則は「This is an apple」と英語オンリーでインプットすることです。

世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)

特に幼児期から英語教育を始める場合は、子供の日本語思考が固定化しておらず「英語脳」を構築しやすいのですが、やり方を間違えるとせっかくのチャンスを棒に振ることになってしまいます。

日本語と英語の変換について、次のようなケースに直面することがよくあると思いますので、対処法を紹介します。

効果的な対処法3つ
  • 「この英語どういう意味?」と聞かれたら
    • 「私も分からない。どう意味だと思う?」と聞き返して、一緒に意味を考えたり、英語のピクチャーディクショナリーやインターネット(英語)で調べる。
  • 「これ日本語で何ていうの?」と聞かれたら
    • その場合は教えてあげましょう。子供は「やっぱりそうか」と確認して安心したいのです。
  • 子供が英語でしか知らない言葉がある
    • 例えば、「にじ=Rainbow」という言葉を英語でしか知らなくても、そのままにしておいて問題ありません。いつか子供が自分で知るタイミングが来ます。
たろ

うちの長女も3歳ごろに「Planet」という言葉を知りましたが、それから数ヶ月間は「Planet」が日本語で「惑星」だということを知らずに過ごしていました。

日本語と英語を併記してある絵本を使う

「日本語と英語を併記してある絵本や辞書を使う」というのも、上記と同じ理由でNGです。

日本語の横に英語が併記してあるもの(ネコ/Cat、など)はもちろんですが、カタカナのルビで英語の発音が書かれているもの(Elephant/エレファントなど)も絶対に避けるようにしましょう。

るみ

せっかく英語を英語のままで理解できるようになるチャンスが失われてしまいます。

そもそも、日本語が併記されていなくても、絵があれば子供はそれが何か理解することができます。

猫の絵があって、その横に「Cat」と書いてあれば、日本語が書かれていなくても「猫はCatっていうんだな」と分かるはずです。

たろ

どうしても使いたい本がある場合は、わが家は修正液などでカタカナのルビを消して使うようにしています。全て消すのは結構大変ですが💦

カタカナでの読みがな(カナルビ)は、発音学習においては無意味どころか有害ですらあります。

小学生向けの教材などでも、カナルビが振られているものは、すべて”まがいもの”だと考えていいと思います。


ほんとうに頭が良くなる「世界最高の子ども英語」/斉藤淳(著)

親が教える

親がバイリンガルでない場合は、たとえ英語力に自信があっても、親が教えるより環境に任せた方が良いと言われています。

逆に、親が英語ができなかったとしても、英語の環境さえきちんと整えることができれば、おうち英語だけで十分な効果が得られます。

親が英語が得意(バイリンガルではないが日本ではトップクラスの英語力)という場合、どうしても子どもに英語を「教えたく」なるものです。

しかし子どもの英語教育は「環境」に任せた方がはるかに効果的です。

(中略)子どもに英語オンリーで話しかけたり、日本語と英語をミックスして話しかけることはお勧めできません。

世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)

親が「日本語と英語」を混ぜて話す

日本語と英語を混ぜて話すのもNGです。

あまりいい例文が思い浮かびいませんが、例えば「ディナータイムだから、早くウォシュ・ユア・ハンドしてね〜。」と言う感じです。

たろ

一昔前に「ルー語」というのが流行りましたね。知らない人も多いかもしれませんが💦

この「ルー語」を子供が使う分には問題ありません。

おうち英語を続けていると、子供の中に英語と日本語が混在した状態になり、英語で話しているときに日本語の単語で補ったりすることは自然に起こり得ます。

ルー語、Code Switching(コード切り替え)はむしろバイリンガル教育成功の証、マイルストーンみたいなもんです。

学術的にも、ルー語は別に言語発達の遅れでもなんでもなく、バイリンガルの子どもの発達には普通のことであり、かつ、言話力が高い人間でもバイリンガル同士で会話する際はよく用いるやつです。

世界標準の英語の学び方/白川寧々、鈴木款(著)

ただ、これを親がやるとなると話は別です。

ただでさえ日本語と英語の両方を習得中の状態の子供に、日本語でも英語でもない言葉で話すのは混乱を招きかねません。

全て英語で言えないのであれば、英語は使わずに日本語で話すようにしましょう。

ただし、これは文章単位での話なので、一つの文章の中で日本語と英語を混ぜていなければ問題ありません。

るみ

例えば朝起きてからずっと日本語で話していたけど、お出かけの前だけ「Put on your shoes!」などの定型文で語りかけるのはOKです!

子供のレベルより高い絵本や動画を与える

子供は「上手くできないこと」をやりたがらないものので、子供のレベルより高い本を与える際は慎重になる必要があります。

子供の英語教育を上手く進めるコツは、とにかく子供が簡単に理解できるレベルのものを、大量に与えることですので、「少し簡単すぎるかなと思うぐらいがちょうど良い」と考えておいてください。

たろ

子供が楽に理解できる絵本を与え続けることで、リーディング力を効果的に上げることができます。

英語の理解度を確認したり、成果を求める

これは、子供の成長が目に見えるまでに長い期間を要するおうち英語でありがちなNG行動ですが、「これなんて読む?」と聞いて子供のアウトプットを求めたり、英検などを受けさせようとするケースです。

言葉に出すのはもちろんですが、親の心配を子供は敏感に感じ取りますので、知らず知らずのうちにプレッシャーに感じてしまうこともあります。

るみ

子どもの成長が見えずにどうしてもモヤモヤしてしまうという場合は、こちらの記事「子どもの成果を見える化する」の項目を参考にしてみてください。

発音の間違いやスペルミスを正したりする

これも、うっかりやってしまいがちなNG行動ですが、発音の間違いや、スペルミスを正したりする行動です。

これらをやってしまうと、子供が萎縮して英語を話さなくなったり、英語嫌いになってしまいます。

また、子供が絵本を理解できているかどうかを確認したりするのもNGです。

たろ

英語のリーディング力を養う上では、内容の理解度よりもスラスラと流暢に読めるようになることが先決です。

読書中に辞書を使って調べる

これもやりがちな行動かと思いますが、読書中に分からない単語があっても、「すぐに辞書で調べる」のはNGです。

「読書が終わってから、どうしても気になる」場合は調べても良いと思いますが、小さいうちから文脈から意味を類推するクセをつけておくことが大切です。

できるだけ辞書(英和辞書)は使わないことをお勧めします。

辞書で調べる前に、意味を推察する習慣をつけましょう。

もし辞書を与える場合は、日本語を介在しないもの、ネイティブの子どもが使うもの、イラストが書かれているものなどを使ってください。

世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)
るみ

わが家では、こちらの辞書を使っていますが、読書が終わって子供が意味を気にしていたら調べるようにしています。

単語が3回出てくるまでは辞書を引かないようにしましょう。そのときはあなたの推測が正しいかどうかを確かめるためにだけ、辞書を引くのです。

辞書を引くために読書を中断すると集中力が落ち、楽しさが半減してしまいます。

(中略)辞書は見かけほど役に立たないということがあります。辞書では多くの場合、ひとつの単語にいくつかの意味が載っています。意味は使われる状況によって違ってくるため、読書中に出会った単語にそのうちのどの意味が当てはまるかを見極めるのは、必ずしも容易ではありません。

楽しく習得!英語多読法/クリストファー・ベルトン著

英語をお勉強にしてしまう

これは、「今から英語やろうね」、とか「英語のお勉強しようね」などと言ってしまうことです。

それまで無意識に楽しみながらやっていたことを、「英語」として特別視するようになると、英語嫌いにつながるリスクが高まります。

るみ

特に6歳児までは「無意識のインプット」が一番効果的ですので、子供にはできるだけ英語を意識させないことが大切です。

おうち英語では、英語の環境を作っておけば、あとは子供が自ら学んでくれますので、親は環境づくりに徹することが良い結果につながります。

自分の発音を気にして読み聞かせをしない

自分の発音に自信がないので、子供への読み聞かせを控えてしまうという人は多いのではないでしょうか。

しかし、子供はネイティブの発音と親の発音を区別することができますので、親の発音のせいで子供の発音が悪くなるということはありません。

るみ

親が自分の声で読み聞かせてあげることが、子供との信頼関係を育み、子供の幸福感も上がり、長い目で見るとおうち英語にとってプラスの効果をもたらします。

ですので、自分で読み聞かせてあげたいという気持ちがある場合は、どんどん読み聞かせてあげた方が良いと思います

少し寂しいですが、子供自身が「お母さんの発音変だから自分で読む」と言い始める時がきますので、その時までは子供と過ごす時間を大切にしてみてください。

動画を見せっぱなしにする

かけ流しとは異なり、動画を見せっぱなしにするのはNGです。

当ブログの記事でも解説していますが、メディア視聴が子供の成長に影響を及ぼすリスクがあるため、あらかじめ見る時間とスクリーンタイムを決めておく事をオススメします。

たろ

メディアの視聴時間については様々な研究結果がありますが、ここでは私たちが参考にしている「メディア視聴時間の目安」を紹介しておきます。


メディア視聴時間の目安

  • 1歳まで:見せない。
  • 1〜2歳まで:30分以内。
  • 3歳以降:1時間以内。
「語りかけ」育児/サリー・ウォード(著)

おわりに:「英会話力 > リーディング力」という誤解

最後はNG行動というわけありませんが、「英会話力 > リーディング力」という、英語育児でありがちな誤解について触れておきます。

一般的に「英語ができる」というと、英会話ができるというイメージが強いかと思いますが、「ほんとうの英語力」を身につけたいのであれば、リーディング力をつける事を優先した方が良いという事が言われています。

たろ

みなさんは帰国子女がすぐに英語を忘れてしまうという話を聞いたことはありませんか?

「現地の学校では英語ペラペラのバイリンガルで、クラスの中でもリーダーシップを取るような子だったのに、日本に帰ったら全部忘れてしまった」という例は多く有ります。

るみ

その一方で、帰国後もずっと英語を忘れない子供もいます。

この差は一体どこから生まれるのでしょうか?

実は、英語を忘れなかった子供たちに共通しているのが、

帰国前に英語のリーディング力を身につけていた

という点なのです。

同じように、日本国内で英語教育をする際も、「英語のリーディング力」を身につけることで年齢が大きくなっても英語力をキープすることができます。

せっかく幼少期に身につけた会話力や発音などを無駄にしないためにも、親の意識として「おうち英語はリーディング力が大事」という考えを持っておけば、上手く成功まで辿り着けると思います。

100以上の事例から分かった
「成功する」おうち英語の進め方

みなさんは「最近、英語が話せる子供が増えてきた」と感じることはありませんか?

英語がペラペラなのに、日本生まれ日本育ちで、インターナショナルスクールにも入っていない。

世の中では、そんな「おうち英語キッズ」たちが急増しています。

でも、そんな様子を目の当たりにして、

英語ができるに越したことはないけど、
育児に追われて時間もないし、物価高でお金もない。

と、諦めてしまっている方も多いのではないでしょうか。

私たちも当初は同じように考えていました。

ですが、英語育児に関する100以上の文献や事例を調べてみて驚きました。

なぜなら、

お金や時間をかけなくても、誰でも家庭学習だけで英語を習得できる

という事が分かってきたからです。

このブログでは、私たちのリサーチ結果を元にした「おうち英語の進め方」についても解説していますので、気になる方は下の記事を読んでみて下さい。

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