成功してる子はやってる?リーディング力を確実につける方法

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この記事では、

・子供が英語絵本を嫌がる。
 
・子どものリーディング力がなかなか向上しない。

など、

リーディング力の「確実な習得方法」を知りたい方のために、

  1. 「英語のリーディング力」が、おうち英語の成功に不可欠な理由。
  2. リーディング力を効率的に身につける「3つのコツ」。
  3. 日本語での「母語育児」の重要性。

について、できるだけシンプルに分かりやすく解説していきます。

この記事を書いている人

二人娘とおうち英語に取り組む、元世界バックパッカー夫婦。

📚日英絵本2000冊所有、図書館好き
🌎TOEIC900超、海外渡航80カ国超
📖年間読書100冊、育児書150冊読破
🧒🏻👧🏻娘(6y4y)プリインターDWEなし
 
100以上の事例を元に「おうち英語」スタート。開始数ヶ月で発語し、5歳で「ネイティブ小3レベル」のリーディング力に。二人とも着実にバイリンガルに育ちつつあります。

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目次

リーディング力が「おうち英語の成功」に不可欠な理由

みなさんは、おうち英語で「リーディング力が大切」と言われる理由をご存知でしょうか?

実は、おうち英語で幼児期に身につけた英語力を、実社会で使える「本物の英語力」に発展させるためには「リーディング力の向上」が最も確実な方法の一つと考えられています。

「子どもの英語」で終わるか、「本物の英語」になるかの分かれ道があります。

最初は「英語を聞く力」を育てつつ、それを引き継ぐ形で「英語を英語で読む力」を獲得させる
(・・中略・・)この引き継ぎのプロセスが勝負です。

楽しい「子ども英語」はなぜ身につかないの?/松井義明(著)
るみ

リーディング力の重要性や、多読を習慣化する方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

帰国子女が英語を忘れてしまう理由

みなさんは「帰国子女が日本に帰った後に、英語を忘れてしまった。」という話を聞いたことはありませんか?

帰国子女が英語を忘れる事例は、英語育児関連の書籍でも数多く取り上げられていて、「どれだけ優れた英会話力を身につけていても、周りの環境が変われば失われてしまう」という事が分かります。

ニケ国語を習得し、自由に使いこなしていた子供が、一ヶ国語のみの環境に移ると、またたく間に一方の言語を失ってしまうことはよく知られているが、これも子供の脳の特性と言えるであろう。

子供の脳は学習能力に富み、おどろくほどの吸収力を示すが、同時に吸収したことを忘れるのも得意なのである。

バイリンガル教育の方法/中島和子(著)

しかし、帰国子女の中にも「英語力が失われていない子ども」がいます。

この差は一体どこから来るのでしょうか?

3歳の弟は英語を忘れ、6歳の姉が英語力を伸ばした理由。その答えは、「リーディング」です。

お姉ちゃんはアメリカの小学校で「英語のリーディング」を身につけていたのです。

そして帰国後も読書を継続することで、自主学習で英語力を伸ばしていったのです。

世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)

「読み書きの基礎のできていない」子どもと、「読み書きの力が備わって根の深い母語を持つ」子どもとでは問題が異なり、長期的に見て前者は習得したことばの維持が難しいため、バイリンガルには育ちにくいわけである。

バイリンガル教育の方法/中島和子(著)

同じ「帰国子女」といっても、幼稚園児くらいで帰国した場合はどうでしょう。こちらは、あっという間に英語を忘れてしまうものです。

しかし、小さいころに帰国しても、英語力を「維持」どころか、さらに「発達」させる子が、少数ですが存在します。

(・・中略・・)それは彼らが例外なく「読書好き」であり、大量の読書をしているということなのです。

楽しい「子ども英語」はなぜ身につかないの?/松井義明(著)

他にも様々な文献で同様の例が取り上げられていますが、いずれの場合も英語を忘れなかった子供たちに共通していたのが、

帰国前に「英語のリーディング力」を身につけていた

という点なのです。

おうち英語にも同じことが当てはまる

実は、帰国子女の例と同じことが「おうち英語」でも起こります。

STEP0でも解説したように、幼児期からおうち英語を始めると、子供は大人が驚くようなスピードで英会話力を身につけていきます。

しかし、この場合も帰国子女の例と同じく「子ども英語」の域を出ておらず、そのまま幼稚園や小学校などに入ると次第に英語を忘れてしまいます。

ですので、おうち英語においても「リーディング力の習得」が成功へのキーポイントになってくるのです。

「英会話力」は、年齢が低い子どもほど苦労なく、短期間で身につけることができます。

しかし、肝心なのは、早期英語教育で培った「会話力」を「学習英語」へとつなげていくことです。

早期英語教育を実践している人の多くがこのことを知らず、小学生になってからも「会話中心」の英語に終始しています。

子どものリーディング力を高める「3つのコツ」

親子で絵本を読む様子。読み聞かせ。

では、どのようにして「英語のリーディング力」を向上させれば良いのでしょうか?

そのためのコツが、次の3つになります。

リーディング力を高める「3つのコツ」
  1. 子どもの「興味・レベルに合った本」を与え続ける。
  2. 「なぞり読み」や「音読」を取り入れる。
  3. 日本語の「母語育児」を大切にする。

子どもの「興味・レベルに合った本」を与え続ける

まず一つ目のコツが、「興味・レベルに合った本」を与え続けることです。

これは、子どもに絵本を与える際の基本になりますので、最初に説明します。

子どもの「レベルに合った本」=「楽に読める本」

本棚から絵本を選ぶ長女と次女。
本棚から絵本を選ぶ長女と次女。

「子供のレベルに合った本」と言うのは、言い換えると「子どもが楽に読める本」です。

次々に難しい本に挑戦するのではなく、簡単な本を繰り返し読んで、流暢に読めるようになる事が成功への近道になります。

“超簡単な本”の多読ができれば、英語教育はほぼ成功!

リーディングフルエンシーは、「簡単で短い本の多読」によって身につけます。

*リーディングフルエンシー=速いスピードで、流暢に英語の本が読める状態。

世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)
るみ

特に子どもが「ひとり読み」を始めてからは、親が一緒に読まなくなり子どもと絵本のレベルとのズレが出やすくなるので要注意です。

子どもが「興味のある本」を与え続ける

そしてもう一つ、これも「子どもに絵本を与える際の基本」になりますが、「子どもが興味のある本を与え続ける」ことも重要です。

「リーディング力をつける」ためには、絵本を継続して与える事が必須条件になりますので、絵本を選び続けるのが難しい場合は多少お金がかかっても「グレーデッドリーダー」などをフル活用するのが良いと思います。

親の仕事は、子どもの興味や関心、そして子供の読書レベルに合った本を見つけ、与え続けることです。

世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)
たろ

「子供の目につくところに絵本をディスプレイ」したり、「最近読んでいなかった本を目立つ所に出しておく」、といった方法も効果大です!

「なぞり読み」や「音読」を取り入れる

「リーディング力をつけるため」の2つ目のコツが、「なぞり読み」や「音読」を積極的に取り入れる方法です。

これは、絵本を自分で読めないお子さんに特に有効な方法で、以下のように「読み聞かせ」をしている状態から、「なぞり読み」を経由して「ひとり読み」を目指すことで、スムーズな移行が期待できます。

「多読を習慣化させる」までの流れ
STEP
「読み聞かせ」
  • まずは親が読み聞かせる。
    (親が読む or 朗読音声を流しながら一緒にページをめくる。)
STEP
「なぞり読み」
  • 朗読音声を流してあげて、子どもが自分で文字をなぞりながら読む。
  • できれば音読で行う。
STEP
「ひとり読み」
STEP
「多読の習慣化」
  • 本を読む事が毎日の習慣になる。
STEP
「チャプターブック」を目標に継続
  • 「多読の習慣化」ができたら、あとは「チャプターブックがスラスラと読める」ようになる事を目標に続けます。
    *チャプターブック:100ページ程度の本で、章(チャプター)に分かれている。


チャプターブックが読めるようになれば、子どもの英語教育は90%成功です。

そこから先は、チャプターブックの多読を継続していけば、『ハリー・ポッター(最終目標)』に4~5年でたどり着くことができます。

世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)
たろ

「チャプターブック」や「多読」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

子供を多読へ導く「4つのコツ」

ここからは、「多読を習慣化」させるための効果的な方法をいくつか紹介したいと思います。

それが、次の4つです。

ひとり読み、多読に導く「4つのコツ」
  1. 「なぞり読み」を取り入れる。
  2. 「音読」を取り入れる。
  3. 子どもが「楽に読める本」を与え続ける。
  4. 子どもが「興味のある本」を与え続ける。
るみ&たろ

1つずつ解説していきます!

コツ1:「なぞり読み」を取り入れる

多読を習慣化を達成するために、まずは子どもが自分で絵本を読む「ひとり読み」を目指していきますが、その際のコツとして、

“なぞり読み”を意識的に取り入れる

という方法があります。

「なぞり読み」とは・・

音声をマネて音読しながら、該当する文字を指でなぞり、音と文字を一致させます。

すると、みるみるうちに子どもは英語の文字が読めるようになります。


英語で一流を育てる/廣津留真里

このように、「読み聞かせ」と「ひとり読み」の間のステップとして「なぞり読み」を入れる事で、より効率的に多読へと導くことができます。

「なぞり読み」を取り入れる方法

朗読音声を聞きながら「なぞり読み」する長女(当時3歳)

「なぞり読み」は、文字をなぞりながら読む方法です。

音読しながら行うのが効果的ですが、始めは「流している朗読音声」に合わせながらなぞるだけでも良いと思います。

「なぞり読み」の上手なやり方

  1. 指で、左から順にスペルを追い、音読しながら読もうとする文字を指し示します。
  2. ピアノの譜面読みのように、出てくる音の次を目で追います。
  3. この要領で最後まで進めます。

英語で一流を育てる/廣津留真里

それと、私たちが「なぞり読み」について注意している点があるので、参考に書いておきます。

それは、

なぞり読みをすることによって、絵を楽しむ余地を奪わない

という事です。

なぞり読みをすると、どうしても文字に注目してしまうので、せっかくの絵を楽しむことができなくなるリスクが高まります。

「ひとり読みに早く辿り着く」ためには確かに効率的な方法ですが、小さいお子さんや、絵本に慣れていない段階では多用しないよう注意したいところです。

コツ2:「音読」を取り入れる

そしてもう一つ、子どもの読書力を高めるために、非常に効果的なのが「音読」です。

音読は「口からのアウトプットと耳からのインプットが同時にでき」非常に効率的ですので、多くのメソッドで推奨されています。

子どもの理解力は「耳」から先に発達します。(・・中略・・)

子どもが自分で本を読む時も「音読」すると理解が深まるのです。

世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)

ちなみに、一定のレベルを超えたら「黙読」になっても問題ないと言われており、その目安は以下の通りです。

Oxford Reading Treeの「ステージ8」(単語数900~1000語)を10分程度で「音読」できることが目安です。

このレベルを達成したら「黙読」で多読を継続してください。

世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)

このようにメリットの多い「音読」ですが、子どもが嫌がる場合は無理にやらせないように注意が必要です。

さりげなく音読を促してみて嫌がるようなら一旦諦めて、せっかく軌道に乗ったおうち英語のリズムを崩さないことが先決です。

コツ3:子どもが「楽に読める」本を与え続ける

本棚から絵本を選ぶ長女と次女。
本棚から絵本を選ぶ長女と次女。

これは、「読み聞かせ」をしている段階から継続して行う必要がある内容ですが、

子どもの今の読書レベルよりも、少し優しめの絵本を多めに与える

というものです。

読み慣れた本を繰り返し読むことで語彙力や読解力も上がりますし、子どものモチベーション維持もしやすくなります。

たろ

「ひとり読み」が始まってからは親が一緒に読まないので、子どものレベルと絵本のレベルにズレが出やすくなるので注意が必要です。

コツ4:子どもが「興味のある本」を与え続ける

歌を聴きながら、なぞり読みする次女(当時2歳)

これは注意して行なっている方も多いと思いますが、「子どもが興味のある本を与え続ける」というポイントもしっかり継続することが大切です。

本のレベルが少し低かったり高かったりしても、子どもが「好き」と感じる絵本があれば、積極的に与えていきたい所です。

親の仕事は、子どもの興味や関心、そして子供の読書レベルに合った本を見つけ、与え続けることです。

世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)

日本語の「母語育児」を大切にする

リーディング力を高めるための「3つ目のコツ」は、「日本語絵本の読み聞かせ」です。

「おうち英語なのになぜ日本語を?」と思われたかもしれませんが、その理由は

「英語のリーディング力」の基礎となるのは、「日本語のリーディング力」だから。

です。

バイリンガルになるためのいちばん大きな決め手となるのは、子どもの母語、母文化がどのぐらい育つかということである。

(中略)母語には万金の重みがあり、その重要性はいくら強調してもし足りない。

バイリンガル教育の方法/中島和子(著)

人間が本を読む際は「文字を読む→頭の中で音声化する→音声から内容をイメージする」と言う流れで処理が行われます。

そして、これはどの言語を使っている場合も同じと言われています。

外国語の習得に成功するかどうかは、ある程度母語の成熟度にかかっている。

子どもはすでに持っている意味体系を新しい言語に移行することができる。その逆も確かで、外国語の力は母語の高度の習得を助ける。(Vygotsky 1962:110)

バイリンガル教育の方法/中島和子(著)

ですので、日本語のリーディング力を鍛えれば、英語のリーディング力も効率的に向上させることができるのです。

るみ&たろ

「日本語のリーディング力」が大切は理由は他にもいくつかあります。

習得しやすい日本語の読書力を優先する

日本でおうち英語をする場合、どれだけ家の中の英語環境を整えても、おうちの外は日本語で溢れかえっています。

そのような環境では「日本語の読書力」の方が習得しやすいですから、まずは「日本語の読書力」を身につけた方が効率的です。

そして、「日本語の読書力」が成熟すれば、相乗効果で「英語のリーディング力」も向上しやすくなります。

たろ

日本語の読書力が先に身について、その土台の上で英語の読書力が育っていくイメージです。

日本語で絵本好きになって、英語絵本のハードルを下げる

また、日本語で早い段階から絵本好きにさせておけば、英語絵本を導入する際のハードルも低くなります。

なぜなら、絵本に慣れていない子供に英語絵本を与えた場合、「絵本を読むハードル」と「英語を読むハードル」の2段階のハードルを超えなければなりません。

たろ

小さいうちから日本語の絵本を読むことに慣れておけば、子供の感じる負担を大幅に小さくすることができます!

日本語の絵本を読み漁る長女。図書館から帰るなり玄関で借りた絵本(数十冊)を全部読みます。

読み聞かせをしてもらったかどうかが、小学校に上がったときの成績と関係があるということがウェルズなどの研究で実証されている(Wells 1985)

バイリンガル教育の方法/中島和子(著)

子どもは読み聞かせを通して実に多くのことを学ぶ。

(中略)子どもがこの時間を楽しみにするようになり、その楽しみを長引かせるために日本語の本でも英語の本でも「もっと読んで!」とせがむようになったらしめたものである。

バイリンガル教育の方法/中島和子(著)

第一言語である「日本語の発達」を促す

おうち英語のように「複数の言語」で育児をする際に、やり方を間違えると「いずれかの言語の発達が未熟」なままになってしまうケースがあります。

ですが、この点についても、日本語での「語りかけ」や「読み聞かせ」をしっかりと行なっておくことで防止する事ができます。

バイリンガルの基礎づくりでいちばん大事な家庭の役割は、第2、第3のことばの基礎になる母語、すなわち第1のことば(LI)をしっかり育てることである。

一般にモノリンガルにとっても、母語はもちろん大切であるが、バイリンガルを育てるとなると、母語が持つ意味合いが、何倍にも増すし、またその意味範囲がぐっと広がる。

バイリンガル教育の方法/中島和子(著)

まとめ

この記事では「子どものリーディング力」を高めるコツを「3つ」ご紹介しました。

リーディング力を高める「3つのコツ」
  1. 子どもの「興味・レベルに合った本」を与え続ける。
  2. 「なぞり読み」や「音読」を取り入れる。
  3. 日本語の「母語育児」を大切にする。

また、冒頭でも解説したように「リーディング力の向上」は、おうち英語で成功する上では欠かせないポイントになってきます。

リーディング力の習得方法について、さらに詳しい内容を知りたいと言う方は、こちらの記事もあわせて読んでみて下さい。

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