この記事では、
・子供がそろそろ言葉を話しそうだけど、英語教育をどうしようか悩んでいる。
・おうち英語をやろうと思ってるけど、2〜3歳で始めるのは早い、遅い?
など、
2歳〜3歳で始めるおうち英語について知りたいという方のために、
- 2〜3歳から始める、おうち英語の特徴と注意点。
- 2〜3歳から始める、おうち英語の進め方とロードマップ。
- おうち英語で挫折するのを防ぐ、2つの効果的な方法
について、できるだけシンプルに分かりやすく解説していきます。
元世界一周バックパッカーの理系・共働き夫婦。
TOEIC900超。海外渡航80ヵ国超。絵本所有2000冊超。年間読書数100冊超。
100以上の事例を徹底リサーチして「おうち英語」スタート。開始数ヶ月で発語し、着実にバイリンガルに育ちつつある二人娘と、英語のある生活を楽しんでいます♪
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2〜3歳から始めるおうち英語の特徴と注意点
2〜3歳からおうち英語をはじめる場合は、他の年齢から始めるのと何が違ってくるのでしょうか?
大きく次の4つが挙げられます。
- 2歳未満でケアが必要だった「かけ流し」や「動画」による悪影響を受けにくい。
- 英語の音感やリズム感を習得しやすいという、早期英語教育のメリットも享受できる。
- 英語に抵抗感を示し始める時期なので、英語嫌いにならないようケアする必要がある。
- 英語力の向上には母国語の発達が欠かせないので、日本語での「語りかけ」や「読み聞かせ」も大切。
この記事では、これらの注意点やポイントを踏まえた「おうち英語の進め方」について解説します!
【2〜3歳スタート】おうち英語の進め方とロードマップ
おうち英語の全体像をイメージするために、まずはおうち英語のロードマップを見てみましょう。
こちらは、2〜3歳からおうち英語を始めた場合のロードマップです。
このロードマップを見ると、
- まずは「かけ流し」、「絵本」、「動画」の3つでおうち英語をスタート
- おうち英語に慣れてきたら「アウトプット」の練習を始める
- 「日本語の」語りかけや・絵本の読み聞かせも大切にする
という全体の流れが分かるかと思います。
ここからは、2〜3歳以降の「各年齢で具体的に何をやれば良いのか」を解説していきます。
2歳〜3歳:「絵本+かけ流し+動画」+「母語育児」
2〜3歳からおうち英語を始める場合は、「英語絵本+英語かけ流し+英語動画」の3つを同時にはじめます。
- かけ流し:絵本の朗読音声(アーリー・リーダーズ)+童謡
*絵本付属のCDやYouTubeの朗読音声を活用する。
*朗読音声を子供が嫌がる場合は、子供が好きな童謡などにする。
*サイトワーズ絵本も併用する。 - 絵本:はじめは子供の好きな絵本を読み聞かせる。
*読み聞かせはスマホなどでネイティブの朗読音声を流す。
→英語の絵本に慣れてきたら徐々にアーリー・リーダーズの読み聞かせをはじめる。
*アルファベット26文字のフォニックスを覚えてから始める。
*子供が簡単に読めるレベルの絵本を与えること。
*子供が音読してくれるのがベターだが、無理強いはしない。 - 動画:フォニックス、童謡、子供の好きなアニメなど
*見せる動画はフォニックスを学べるものが良い。
*嫌がる場合は無理に見せずに、こどの好きな童謡や歌の動画にする。 - 母語育児:日本語での「語りかけ」と「読み聞かせ」をする。
この時期は「英語を楽しいと感じられる」ことが大切ですので、いずれも無理にやらせないように注意しましょう。
「かけ流し」「絵本」「動画」の具体的な進め方
「かけ流し」「絵本」「動画」の具体的な進め方については次の記事で詳しく解説しています。
上に出てきた「リーダーズなどの用語」についても解説していますので、参照しながら進めてみてください!
幼児期おける動画視聴の注意点なども解説しています。
母語育児の重要性について
ちょっと意外に思われるかもしれませんが、おうち英語では日本語の「語りかけ」と「読み聞かせ」も重要になってきます。
ですので、おうち英語を始めた後も「日本語で子どもと接する時間をしっかりとる」必要があります。
バイリンガルの基礎づくりでいちばん大事な家庭の役割は、第2、第3のことばの基礎になる母語、すなわち第1のことば(LI)をしっかり育てることである。
一般にモノリンガルにとっても、母語はもちろん大切であるが、バイリンガルを育てるとなると、母語が持つ意味合いが、何倍にも増すし、またその意味範囲がぐっと広がる。
バイリンガル教育の方法/中島和子(著)
「母語育児の重要性」については、こちらの記事で詳しく解説していますので、気になる方はぜひ読んでみてください。
4歳〜6歳:リーダーズへのステップアップ+アウトプットの練習開始
4歳、5歳、6歳は、アーリー・リーダーズからリーダーズへ移行する時期で、子供を「多読」へと導くことができるかどうかの分かれ目になります。
「子どもの英語」で終わるか、「本物の英語」になるか、の分かれ道があります。
楽しい「子ども英語」はなぜ身につかないの?/松井義明(著)
最初は「英語を聞く力」を育てつつ、それを引き継ぐ形で「英語を英語で読む力」を獲得させる
(・・中略・・)この引き継ぎのプロセスが勝負です。
また、タイミングを見計らって「アウトプットの練習」を始めても良い時期です。
- かけ流し:絵本の朗読音声(リーダーズ)+童謡
*朗読音声を子供が嫌がる場合は、子供が好きな童謡などにする。 - 絵本:リーダーズへの移行をはじめる。
*アーリー・リーダーズを楽に読めるようになってから。 - 動画:フォニックス、童謡、子供の好きなアニメなど
- アウトプット:子供の様子を見ながらアウトプットの場を与えてみる。
*絵本の音読、インタラクティブな動画、オンライン英会話や英会話教室のレッスンなど - 母語育児:日本語の絵本で多読の習慣化ができていればベスト。
バイリンガルになるためのいちばん大きな決め手となるのは、子どもの母語、母文化がどのぐらい育つかということである。
(中略)母語には万金の重みがあり、その重要性はいくら強調してもし足りない。
バイリンガル教育の方法/中島和子(著)
関連記事
小学生以降:多読をメインに継続する
小学生以降は、リーディング力を高めることを重視して「英語の絵本」をメインに、リーダーズからチャプターブックへの移行を目標に続けます。
- かけ流し:絵本の朗読音声(リーダーズの導入)+童謡
*朗読音声を子供が嫌がる場合は、子供が好きな童謡などにする。 - 絵本:リーディング力を高め、チャプターブックへの移行を目指す。
*チャプターブックへの移行は、300語前後のリーダーズを楽に読めるようになってから。 - 動画:フォニックス、童謡、子供の好きなアニメなど
- アウトプット:できるようであれば、オンラインスクールやサマースクールなど、興味のあることを英語で経験させてあげる。
*嫌がったら無理にやらせない。
ここから先は親ができることは多くありませんので、子供の成長を見守りながら、適切なタイミングでアウトプットの機会を与えられるよう情報収集をしておきましょう。
オススメのオンラインスクール
OutSchool(アウトスクール)
わが家もよく利用している「英語で」授業が受けられるオンラインサービス。
色々なクラスがあって、わが家の場合は子どもが好きな「恐竜」や「ポケモン」がテーマのクラスを探して参加しています。
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登録方法はこちらの記事で解説しています。
オススメのオンライン英会話
オススメの英語アプリ
=準備中=
英語育児で挫折するのを防ぐ「2つの効果的な方法」
ここまでに解説してきた「多読の習慣化」までには、数ヶ月〜数年という時間がかかります。
さらに、英語育児には「4歳の壁」、「小学校の壁」、「9歳の壁」などと呼ばれるハードルが存在しますが、この「ステップ2:多読の習慣化」の途中でその壁を乗り越えなければならないケースも多くなります。
このような理由から、この時期に途中でおうち英語の継続を断念する家庭も増えてきます。
そこで「ステップ2」の最後に、「おうち英語で挫折するのを防ぐ、2つの効果的な方法」について解説します。
子どもの成長を見える化する
「おうち英語で挫折するのを防ぐ」もう一つのコツは、「子どもの成長を見える化」して親のモチベーションを維持することです。
おうち英語を続けていると、「子どもの英語力がどこまで身についているのか分からず、モヤモヤする時期」を必ず経験します。
サイレントピリオド(沈黙の期間)という言葉があります。しかし「黙っている」といっても、何もしていないわけではありません。外からは見えませんが、頭の中では猛烈な勢いで情報の整理と蓄積が行われているものです。
楽しい「子ども英語」はなぜ身につかないの?/松井義明(著)
焦らないでしばらく、読み聞かせをしてみてください。そのうち、キリがないほど「自分が言いたいこと」をペラペラと話すようになるものです。
そんな時は「焦らず待つ」というのが鉄則ですが、「子どもの成長を見える化」する方法がいくつかありますので、紹介しておきます。
- 「読書スピード」を目安にする
- 「課題図書」を設定する
- 「検定試験」を受験する。
特に1番目の「読書スピード」を確認すれば、子どもに気づかれずにこっそり成長を確認する事ができてオススメです。
逆に「検定試験」の受験は、子どもに与える影響が大きいですので注意が必要です。
1.「読書スピード」を目安にする
「子どもの成長を見える化」するもう一つの方法は、「読書スピードを目安にする」という方法です。
以下が読書スピードの目安ですので、これをマイルストーンとして設定することができます。
世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)
- 音読で60単語/分、黙読で80〜125語程度
(ネイティブの小学1年生レベル)- 音読で100単語/分、黙読で115〜150語程度
(ネイティブの小学2年生レベル)- 音読で112単語/分、黙読で138〜180語程度
(ネイティブの小学3年生レベル)- 音読で133単語/分、黙読で158〜220語程度
(ネイティブの小学4年生レベル)
子どもが「音読」をしている時に横から見て、読んだページ数と時間をこっそり測っておくことで確認できます。
また、「多読」の最終的な目標として以下を目安に考えておくと、おうち英語のゴールまで見通しが立てやすくなります。
- 音読で110-130単語/分、黙読で158〜220語程度。
- (ネイティブの小学3, 4年レベル)
- Oxford Reeding Treeのステージ8(単語数900〜1000語)を10分程度で音読できる。
世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)
2.「課題図書」を設定する
その他の方法としては、「課題図書」を決めてマイルストーンにするというのも手です。
例えば、次のように「英検の級に対応するレベルの絵本」を読めているか確認するという方法です。
楽しい「子ども英語」はなぜ身につかないの?/松井義明(著)
- 3級レベル:Ricky Ricotta’s Mighty Robot [By Dav Pilkey]
- 準2級レベル:Magic Tree House: Dinosaurs Before Dark [By Mary Pope Osborne]
こちらの本に、英検のレベルに対応した詳しい絵本リストが掲載されていますので、参考にしてみてください。
「読書スピード」を確認する方法も同じですが、この方法であれば「子どもにストレスをかけることなく」レベルを確認することができます。
他にも、「ハリーポッターの原書を読めるようになる!」など、特定の本を多読の最終ゴールに設定しているご家庭も多いです。
3.検定試験を受験する
また、「英検などの資格取得」を目標にするのも一つの方法です。
私たちが調べた100以上の事例の中にも、未就学児や小学生で英検を受験している例は多くありますので、各家庭の教育方針に従って受験しても問題ないと思います。
ただ、受験前後の子どものモチベーション管理をしっかりしておかないと、その後の英語育児に支障が出るリスクが比較的高いので、この段階での受験はあまりオススメできません。
理由は2つあって、
- 試験合格が目的化し、「将来使える英語力を習得する」という本来の目的を、親が見失ってしまうリスクがある。
- 最低限の試験対策はする必要があるので、子供が英語を楽しくないと感じて、英語離れが起こるリスクがある。
という2点です。
英検にも上手な使い方、残念な使い方があります。特に気をつけたいのが「ちょっとでも早く◎級に」という、いわばスピード・シンドロームです。
英検のような到達型試験の場合、試験に受かることばかりに目がいって(・・中略・・)当たり前のことが、見失われがちになります
楽しい「子ども英語」はなぜ身につかないの?/松井義明(著)
もし受験する場合は、以下の点に特に注意が必要です。
英検を受けさせるのは小学生からが良いでしょう。
英語の資格試験も学校のテストと同じ感覚で受験することができます。初めて子どもに英検を受験させる場合、また就学前の子どもに英検を受験させる場合は「合格することが大前提」です。
就学前の子どもにとって英語は「遊びの延長」であることが理想です。
世界で活躍する子の英語力の育て方/船津徹(著)
テストのための英語になると、英語学習が楽しくなくなる(ことがある)ので注意してください。
また、友達の影響などで子供自身が「受けたい」と言い出した場合は、本人の気持ちを尊重して受けさせた方が良いでしょう。
英検などの受験に関しては、次のSTEP3で詳しく解説します!
子どものやる気を奪う「NG行動」をしない
おうち英語では、「子どもが英語に触れたくなる環境づくり」が親の最大にして唯一の役割です。
ですが、逆に子どもがやる気をなくしてしまう「NG行動」もありますので、この時期は特に注意しておく必要があります。
こちらの記事に「おうち英語のNG行動」をまとめていますので、この機会にチェックしてみてください。