おうち英語のはじめ方|インターも高額教材も使わず成功させる実践方法

目次

おうち英語とは?

「おうち英語」とは?
  • 英語の絵本や動画などを用いて、家庭内に英語環境をつくる取り組みのこと。
  • 親が教える必要は全くなく、あくまでガイド役となり、必要なコンテンツを与えればOK。
家庭内だけでバイリンガルに
  • おうち英語は、一定のエビデンスや再現性のある英語学習法です。
  • 近年広がりをみせていて、おうち英語だけでバイリンガルになる家庭も続々と出てきています。

ある程度エビデンス、再現性のある研究、及びそれに基づいて設計された学び方や教え方はちゃんと確立されているのです。

世界標準の英語の学び方/白川寧々、鈴木款(著)

これだけでOK!おうち英語でやること

タッチペン付きの絵本なら、子どもが自分で読める
何をすれば良い?
  • 基本は「絵本」「かけ流し」「動画」などを用いて、英語のインプットを行います。
  • 他には、オンライン英会話、語りかけ、単語カードやアプリなど様々。
とりあえず始めるなら?
本格的にやりたい場合は?
  • 進め方は目指すレベル、開始年齢、予算などによって変わります
  • 下の記事で「あなたの家庭に合った進め方」を見つける方法を一から解説していますので、参考にして進めてみてください。

年齢別のステップ

年齢によって進め方が変わる
  • 乳幼児期は、耳からのインプットの効率が非常に高く、英語の音やリズムを習得しやすい。
  • 小学生以降は、頭で体系的に理解して学習できるようになる。
  • どの年齢から始めても、インプット量を増やすことが大切。

「ある程度の正解」というのは、第二言語習得の研究者たちのあいだでも、一定の共通見解が形成されています。

ここで何より重要なのは、「最適な語学学習法は、年齢によって変化する」という点です。

ほんとうに頭が良くなる「世界最高の子ども英語」/斉藤淳(著)
年齢による進め方の違い
  • 乳幼児期(〜6歳)は「耳からのインプット」をメインに
    • 英語の音やリズムを簡単に身につけられる黄金期!
    • この時期に始められればラッキーです。
  • 小学校低学年
    • 読み書きをベースに学習することができるようになる。
    • まずは「読めるようになること」を目標に、フォニックスやサイトワーズを重点的に。
  • 小学校高学年
    • 読めるようになったら「多読の習慣化」を目指す
    • オンライン英会話などを活用して「アウトプット」も強化
  • それ以降
    • 「英語で学べるようになる」ことを目指す
    • 多読する本、動画のレベルアップ。(時事ニュース、アカデミックな本など)
    • Outschoolなどオンラインスクールの活用。

学習コンテンツ、教材の選び方

おうち英語で使う学習コンテンツ
  • おうち英語で使用する学習コンテンツには、次のようなものがあります。
    • 絵本、動画
    • かけ流し用の音源
    • オンライン英会話
セット教材について
  • コンテンツを選ぶのが手間だと感じる場合は、「セット教材」を活用するのも一つです。
    • 各コンテンツの内容が連動しているので、レベルに合わせて体型的に学ぶことができます。
「英語絵本」の選び方
「動画」の選び方
「かけ流し音源」の選び方
「オンライン英会話」の選び方

よくある失敗、落とし穴

①子どもがやる気になってくれない

特に、注意したいのは以下の2点。

  1. 今のレベルよりも、難易度がやや低いコンテンツをメインにする。
  2. 英語絵本やオンライン英会話など、子どもが嫌がったらしばらくお休みにする。
②ペラペラになっていたのに、英語を忘れてしまう
  • これは、「おうち英語」や「帰国子女」あるあるです。
  • 詳しい解説や対処法は⬇️の記事へ。

実践例|わが家の英語育児

スクラブルJr. で遊ぶ娘たち(4歳, 6歳)
英語のゲームで遊ぶ娘たち
わが家の「おうち英語」
  • 実践例として、わが家のおうち英語の様子を動画で紹介します。
小学校までに英語の基礎をマスター
  • 長女
    • 2歳半スタート
    • 5歳でネイティブ小3レベルのリーディング力、英語でのコミュニケーションも年齢相応にできるように。(詳細はこちら
  • 次女
    • 0歳スタート
    • 2歳半までは、絵本以外のコンテンツは長女向けがメイン。
    • 4歳で接続詞や関係詞を使った長文を話すようになり、毎日英語の絵本を読んでいます。
やったこと
長女
「絵本&かけ流し」でスタート
  • 2歳半におうち英語スタート、童謡の「かけ流し」を始める。
  • 「絵本の読み聞かせ」を中心に進めましたが、始めは「英語の絵本イヤ!」と抵抗感を示していました。
  • 動画は年齢的に早いと判断し、日本語・英語ともに見せていません。
長女
軌道に乗り始める
  • 「英語の発語」が増えはじめる
  • 英語にも慣れてきたので、「動画」「オンライン英会話」「ネイティブとの対面の会話」を試す
    • 「動画」は1日20分、Blippiなど子どもが気に入ったもの。
    • 「オンライン英会話」は子どもが乗り気だったので始めるが、数ヶ月で「イヤ!」と言い出したので一時中断
    • 1〜2ヶ月に一回「英語の課外活動」に参加し始める。
長女
リーディング力が一気に伸びる
  • 「絵本」の「ひとり読み」ができるように。リーディング力が急伸。
  • 「動画」は次女と合わせて1日20分ルールを継続。
  • 「オンライン英会話」は、Outschoolを試したところハマり始める
  • 「英語の課外活動」も月1〜2回を継続。
長女
ネイティブ小3レベルに
  • 「絵本」はチャプターブックを読むようになり、リーディング力はネイティブ小3レベルの判定
  • フォニックスは積極的には行いませんでしたが、歌や動画から吸収できている様子。
  • 「ライティング」も、特に何もしていませんでしたが、必要な場面で自分から書くようになりました。

よくある質問

るみ&たろ

質問をタップすると回答が表示されます!

親の英語力は必要ですか?

全く必要ありません。

おうち英語では「親が教えない」のが基本ですので、ほとんど必要ありません。

親の英語力ゼロで成功した例も多数あります。

成功している家庭は、たまたま子どもが優秀だっただけでは?

言語を習得する力は、ほぼ全ての子どもに生まれつき備わっているので、やり方さえ間違えなければ、誰でも英語力を身につけることが可能です。

第二言語習得(Second Language Acquisition)の理論に基づいた学習を継続しさえすれば、たとえ非ネイティブであっても、英語は(というか、どんな言語も)ほぼ確実にマスターできます。


ほんとうに頭が良くなる「世界最高の子ども英語」/斉藤淳(著)
お金はどれぐらいかかりますか?

予算は数十万円〜百円程度が相場です。

おうち英語に何を取り入れるかで変わってきますが、30万円程度の出費でバイリンガルになることも十分に可能です。

共働きで忙しくてもできますか?

できます。

おうち英語は「親が教えなくても良い」ので、絵本や動画などのコンテンツを準備する時間があれば大丈夫です。

コンテンツを準備する余裕もない場合でも、セット教材などを活用することで成功させている家庭も多いです。

⬇️の記事で詳しく解説していますので、気になる方は読んでみてください。

どれぐらいのレベルの英語力を目指せますか?

事例によって幅がありますが、例えば次のゴール1〜2程度であれば、かなり高い確率で到達できます。

目標にする子供の英語力
  • ゴール1:学校の英語の授業で苦労しない
  • ゴール2:海外移住で困らない [生活英語]
  • ゴール3:海外の大学に進学できる [学習英語]

以下は一例ですが、次ような目標を達成している家庭もたくさんあります。

  • ハリーポッターの原書を英語で読むことができる。
     
  • 小学生のうちに英検準1級、1級に合格できる。
     
  • 質問された内容に対してその場で自分の意見をまとめ、英語でプレゼンすることができる。
実際のおうち英語の様子はどんな感じ?

長女が2歳半におうち英語を始めてからの約1年間を、1分の動画にまとめてみました。

この頃にやっていたのは、「英語の絵本の読み聞かせ」と「英語音楽のかけ流し」のみです。

なぜおうち英語が良い? 英会話教室やインターとの違いは?

一番の理由はお金がかからないこと。
もう一つは、リーディング力を身につけやすいこと。

英会話教室やインターナショナルスクールなどと比較すると、おうち英語のコストパフォーマンスは圧倒的に優れています。

そして、おうち英語が優れているもう一つの理由は、「英語のリーディング力*」を効率良くに身に付けることができるからです。

こちらの記事で詳しく解説していますが、日本国内で高い英語力を身に付けるには「英語のリーディング力」が必要になります。

英会話教室やインターナショナルスクールに通わせるだけでは、高いリーディング力までは身につかないケースも多いので、日本語の学校に通うようになると英語が定着せず忘れてしまいます。

海外留学やインター卒業後に、「おうち英語」をされている家庭もあるぐらいです。

おうち英語は何歳から始めれば良い?

オススメは2〜3歳ごろから。小学生までには始めたいところです。

おうち英語を始める年齢については、一般的に早く始める方がメリットが多いと言われています。

0〜1歳から始めても問題ありませんが、子供の日本語の習得や発育への影響なども踏まえて開始時期を決める必要があります。

幼児期を過ぎてから「おうち英語」を始るのは遅い?

成功するためのハードルは上がりますが、遅くはないです。


安心してください。小学校に上がる前の子どもの耳はまだまだ柔軟です。
(・・中略・・)言語獲得の臨界期については、耳が母国語に固まってしまうのは8歳前後だとか、12歳前後だとか諸説あります。お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法/平川裕貴(著)

小学校から環境が大きく変わるので、できればそれまでに始めておきたいところですが、私たちがリサーチした中にも、小学生スタートで成功している事例もたくさんあります。


小学生から英語を始めても全く遅くはありません。

(・・中略・・・)本格的に英語に取り組めば、日本語が母語の偏重バイリンガルになることは十分に可能です。

今からでも遅くないので、英語に十分な時間をかける方法を考えましょう。英語に強い子の育て方/江頭友佳(著)

英語教材を使っている人が多いようですが、高額なので悩んでいます

基本的に「おうち英語」にセット教材は必須ではありませんが、子どもの好みや予算に合うのであれば、使用すると効果的です。

DWEの公式サイトより(https://world-family.co.jp/)

やはり「絵本や動画などを選ぶ手間が省ける」というメリットが大きいです。

一方でデメリットもいくつかありますので、よく確認した上で購入した方が良いと思います。

おうち英語で失敗することはないの?

失敗の定義が難しいですが、おうち英語を途中で中断してしまうケースもあります。

「子どもが教材を嫌がる」、「成長が見えずに親が諦めてしまった」などの理由が多いです。

一方で、インプットの時間をできるだけ長くするのが、おうち英語で成功する秘訣の一つというのも知っておきたいポイントです。

わかってることは「子どものある言語の能力はその言語をインプットした時間に相関する」ということ世界標準の英語の学び方/白川寧々、鈴木款(著)

子どもの頃に英語を覚えても、忘れてしまわない?

帰国子女も含め、幼児期に身につけた英語力は、日本で生活していくうちに失われると言われています。

但し、「読解力を身につける」などの方法で、英語力をキープすることができます。


結論から言えば、子どもの頃に身につけた英語力を維持するには、読解力を身につけることが必要です。

英語を話せるようになって満足していてはダメで、読めるようになって、ようやくしっかりした英語力と呼べるのです。
 

子どもの英語「超効率」勉強法/船津洋(著)

るみ

詳しくは「おうち英語の最適解:STEP4」で解説しています!

幼児期から英語教育をすると、日本語に悪影響が出るのでは?

日本で暮らしている限り、全く問題ありません。

この点については、どの文献でも共通した見解が示されています。

特に日本国内で暮らし、少なくとも親のどちらかが日本語で話しかけていれば、全く問題ないと言ってよいと思います。


私の30年以上に亘る英語教育の経験の中で、小さいうちから英語を学んだために、日本語が不自由になったという話は一度も聞いたことがありません。

バイリンガル教育が悪影響を及ぼすことはないのは、ヨーロッパの人たちを見ればよく分かります。ヨーロッパでは2か国語どころか、3か国語4か国語を話す人も決して珍しくありません。お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法/平川裕貴(著)


これは全くのナンセンスです。このような発言をする人たちは世の中の無数のバイリンガルたちを一体なんだと思っているのでしょう。

(・・中略・・)ご両親ともに日本語で話しかけ、プラスαで英語教育をすれば、日本語の発達に影響が出ることはありません。子どもの英語「超効率」勉強法/船津洋(著)

幼児期から英語教育をするのは、早すぎませんか?

幼児期の英語教育はメリットがとても多いですが、デメリットも少なからずあります。
その点を理解して始めることが大切です。

英語教育は、幼児期から始めておいた方が英語の発音やリズム感を覚える速度が速く、長い目で見ると英語教育にかけるお金や時間を節約できます。

一方で、早期英語教育による影響はゼロではありません。

早期英語教育の懸念点についてはいくつかの記事で解説していますので、気になる方は参考にしてみてください。

英語よりも、日本語や、考える力を身につける方が大事なのでは?

その通りだと思います。日本で生活するのであれば日本語は必要ですし、考える力は英語力よりも大切です。

そんな中で、日本で暮らす方に「おうち英語」をすすめる理由は、日本語の発達を邪魔することなく、親も子供もそれほど苦労せずに英語力を身につけることができる方法だからです。

また、バイリンガル育児をした方が子どもの脳にプラスになるという研究結果もあります。


むしろ、バイリンガルの環境は赤ちゃんの脳にプラスに働きます。モノリンガルの環境の赤ちゃんに比べて、バイリンガルの環境の赤ちゃんは以下の点で優れています。

・言語学習を受け入れる時期が長い
・メンタルの切り替えが上手
・創造性が高い
・実行機能のスキルが上がる

 

いまの科学で「絶対にいい」と断言できる 最高の子育てベスト55
トレーシー・カチロー(著)

日本で暮らすなら、英語力は必要ない?

日本国内で一生を終えるとしても、英語力の有無で人生に大きな違いが出てきます。

もちろん英語が話せなくても日本で生活していけますが、みなさんも日々実感されている通り、日本社会は諸外国に大きく依存しています。

これからの日本は人口がさらに減少していきますので、外国人の労働力や購買力に頼る事が増え、外国人との接点がさらに増える事は間違いありません。

そんな社会のなかで英語ができるのとできないのとでは、人生の選択肢の幅が違ってきますし、収入にも無視できないほどの大きな差が出てきます。

グローバル社会における共通語は英語です。もちろん20年後の日本も例外ではありません。

 

これからは、日本国内で仕事をする人でも、英語とは直接関わりのない職業に就く人でも、その分野で活躍したければ英語ができなければダメなのです。

 

(・・中略・・)あらゆる職業において英語ができればマーケット(顧客)が広がり、仕事の幅が広がり、活躍の場が広がるのです。

 

子どもの英語「超効率」勉強法/船津洋(著)

AI翻訳が普及したら、英語は必要なくなる?

AIの発展は目覚ましいですが、自然な会話ができるようなAI翻訳機の実現にはまだ時間がかかりそうです。

会話というのは言語間の翻訳がただ完璧であれば良いというわけではなく、その時々の会話の文脈、相手の表情やジェスチャー、生まれ育ってきた環境まで汲み取る必要があります。

そのような処理が可能な翻訳ツールが一般に普及するには、まだまだ時間がかかると考えられます。

そもそも自動翻訳は、どんなに性能が上がっても、微妙なニュアンスは翻訳しきれないのだそうです。

 

(・・中略・・)それに加えて社会的な背景やその国の文化をどれだけ知っているかによっても、伝える内容や理解も違ってきます。

 

観光地で道を聞く程度なら自動翻訳はとても役に立ちますが、本当のコミュニケーションは、機械で行うものではなく、人と人との間でなされるものです。

 

モンテッソーリ教育×おうち英語で世界に羽ばたく子どもを育てる/伊藤美佳(著)

まずはこの記事から!おうち英語のコツが満載

最後に、こちらの記事に100の事例を調べて分かった「おうち英語のエッセンス」をまとめていますので、まずはこの記事を参考に進めて見てください。

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